矛盾だらけの「就職協定」

2011.12.24

一九九一年から深まった平成不況の中で、新規学卒者をめぐる採用の状況は大きく変化したように見える。それまで極端な需要超過、供給不足であった新卒者の労働市場が一転して需要不足、供給超過に変わったように見えるからである。供給量は、第二次ベビーブームの子供達がここ数年大学生の年齢層になるので、小さな山になっているが、これに対して平成不況のバブル崩壊の後遺症で、大企業の労働力需要が落ち込み、それが新卒採用のところに集中的にシワ寄せされているため、たしかに、一時的には需要不足による需給ギャップが大きく拡がっている。

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しかし、これは景気の回復が進むにつれ早晩解消されるはずである。需要がゆるやかにでも回復してくれば、新規採用の削減という形で極度にシワ寄せされていた労働力需要抑制の影響がとり除かれ、新規学卒者の需給バランスは長期的な供給不足の基調のうえに引き戻されるからである。したがって、これまでの新規学卒者中心の採用制度の矛盾は再び大きな問題となるだろう。